DADA in Space (宇宙のダダ)

Experimental Poetry using the Data from ARTSAT1:INVADER and ARTSAT2:DESPATCH


ARTSAT Project: http://artsat.jp
ARTSAT Facebook: https://www.facebook.com/artsat
ARTSAT2:DESPATCH: http://despatch.artsat.jp/
ARTSAT GitHub: https://github.com/ARTSAT
ARTSAT Vimeo: https://vimeo.com/user13272107


2014年2月28日、ARTSATプロジェクト(http://artsat.jp)がH-IIAロケット23号機の相乗り副衛星として打ち上げた、世界初の芸術衛星「ARTSAT1:INVADER」が高度378km、傾斜角65度の地球周回軌道に投入された。10cm角、重量1.85kgの1U-CubeSatのINVADERは、軌道上で順調に稼働を続け、搭載されたArduino互換のミッションOBC「Morikawa」によって、音声や音楽、詩のアルゴリズミックな生成と送信、写真の撮影と送信、チャットボットによる地上との対話といったさまざまな芸術ミッションを、9月3日に大気圏に再突入して消滅するまでの183日間に渡って行った。

同年12月3日には、プロジェクト2号機の深宇宙彫刻「ARTSAT2:DESPATCH」が、主衛星「はやぶさ2」を搭載したH-IIAロケット26号機の相乗りペイロードとして、太陽を周回する地球脱出軌道に投入された。50cm立方、約33kgのDESPATCHは、それ自体が3Dプリントで制作された渦巻き状の造形部を有した芸術作品であるだけでなく、深宇宙から生成詩の送信実験を行った。この宇宙生成詩は、1916年に「ダダイズム宣言」を制作したドイツの詩人フーゴ・バルの音響詩「ガジ・ベリ・ビンバ」を、搭載したMorikawaがアルゴリズミックにカットアップしたものである。深宇宙からの電波は極めて微弱ではあるが、世界各地のアマチュア無線家の協力によって、最終的には地球から470万Km(月までの距離の約12倍)の彼方からの電波まで受信することができた。

本展覧会「宇宙のダダ」では、ARTSATが打ち上げたこの2つ宇宙機からのさまざまなサウンドやテキストデータと、ダダの実践や精神を交錯させることから生まれた、さまざまな創作実験を展示公開する。

久保田晃弘(ARTSATプロジェクトリーダー/多摩美術大学)http://artsat.jp










DESPATCHの宇宙詩


  • Gadji Beri Bimba - Hugo Ball (1916)
gadji beri bimba glandridi laula lonni cadori
gadjama gramma berida bimbala glandri galassassa laulitalomini
gadji beri bin blassa glassala laula lonni cadorsu sassala bim
gadjama tuffm i zimzalla binban gligla wowolimai bin beri ban
o katalominai rhinozerossola hopsamen laulitalomini hoooo
gadjama rhinozerossola hopsamen
bluku terullala blaulala loooo