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CONNECT THE RANDOM DOTS
自己紹介
甲南女子大学文学部メディア表現学科で働いています.インターフェイス体験と作品体験をもとに,アートと哲学と科学とのあいだで,ヒトの認識・意識について,言語でうねうねと考えています
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《DanmatsuMouse》(2007)に衝撃を受けて以来,エキソニモの作品を見続け,考察しています
🧐
アート表現にはランダムを“積極的に”使え
エキソニモ・千房さんとの共著論文「アート表現にはランダムを“積極的に”使え」
インターフェイス,メディアアート研究者:水野勝仁によるブログです.
touch-touch-touch.blogspot.com
https://amzn.to/3n746qw
エキソニモ作品のランダムを「解釈的運命論・因果的決定論・論理的運命論」で考察
解釈的運命論
👉
人間固有の解釈現象
人間による解釈・意味付与・物語化
NY以後の作品に多く現れる
因果的決定論
👉
人間を超える自然現象
「原因と結果」や「自然法則」
カーソルを用いた作品に現れる
論理的運命論
👉
「複数の出来事のあいだの連鎖」を考えない
ただ一つの出来事にのみ着目し,「論理」によって,一挙に運命論の結論(あらゆる出来事の必然性)を導こうとする
エキソニモのランダムの基本=コンピュータによるランダム
初期エキソニモ作品に多く現れる
エキソニモ作品におけるランダム性
FragMental Storm
(series)
コンピュータによるランダム+エキソニモの調整
「良い結果が出ても,出なくても,それは運であり,悪い結果しか見せられなかったとしてもそれは運命であり,縁がなかったということだ」と信じざるを得ず,そこはランダムを使う以上,受け入れなくてはいけないという,葛藤もあり,
ランダムを使うが為に必要となる覚悟のようなもの
があると考えた.
アート表現にはランダムを“積極的に”使え
DanmatsuMouse
(2007)
物理的なマウスの破壊がカーソルを「ランダム」に動かしている(=座標(dot)の移動)ように見える.その状況をヒトが「断末魔」と解釈する.
Racial Dice
(2017),
I randomly love you / hate you
(2018)
文字通りのランダムで,ヒトの解釈を誘発する.今回のプロジェクトの書籍につながるエモーショナルさがある
Click and Hold
(series)
(2019)
キャンバスにランダムに配置された点(dot)に打たれた釘が仮想世界と物理世界とを重力で切り結ぶ.今回のプロジェクトのランダムな点,線が描かれることで生じる解釈,NFTとのつながりにつながると思う.でも,エモーショナルの希薄さは初期作に通じる
CONNECT THE RANDOM DOTS(2021)
点(dot)が印刷されただけの本は初期作品のエモーショナルの希薄さが強調されているが,添えられたテキストがとてもエモーショナルで,点に「人間による解釈・意味付与・物語化」がなされている.点を結ぶことで,あらたな「解釈・意味付与・物語化」が生まれている.
購入者を抽選=ランダムで決めるというところに「覚悟」を感じるし,NFTだからページの所有権は然るべきところに落ち着くような気もする.そして,NFTによって結ばれた点=ヒトのつながりで異なる「解釈・意味付与・物語化」が生まれていくと思う.
Please turn on JavaScript to use Paper in all of its awesomeness. ^_^
自己紹介
アート表現にはランダムを“積極的に”使え
エキソニモ作品のランダムを「解釈的運命論・因果的決定論・論理的運命論」で考察
エキソニモ作品におけるランダム性
FragMental Storm (series)
DanmatsuMouse(2007)
Racial Dice(2017),I randomly love you / hate you(2018)
Click and Hold (series)(2019)
CONNECT THE RANDOM DOTS(2021)