🍡CONNECT THE RANDOM DOTS

自己紹介

甲南女子大学文学部メディア表現学科で働いています.インターフェイス体験と作品体験をもとに,アートと哲学と科学とのあいだで,ヒトの認識・意識について,言語でうねうねと考えています🥸

《DanmatsuMouse》(2007)に衝撃を受けて以来,エキソニモの作品を見続け,考察しています🧐

アート表現にはランダムを“積極的に”使え


エキソニモ作品のランダムを「解釈的運命論・因果的決定論・論理的運命論」で考察

  • 解釈的運命論👉人間固有の解釈現象
  • 人間による解釈・意味付与・物語化
  • NY以後の作品に多く現れる
  • 因果的決定論👉人間を超える自然現象
  • 「原因と結果」や「自然法則」
  • カーソルを用いた作品に現れる
  • 論理的運命論👉「複数の出来事のあいだの連鎖」を考えない
  • ただ一つの出来事にのみ着目し,「論理」によって,一挙に運命論の結論(あらゆる出来事の必然性)を導こうとする
  • エキソニモのランダムの基本=コンピュータによるランダム
  • 初期エキソニモ作品に多く現れる

エキソニモ作品におけるランダム性

FragMental Storm (series)

コンピュータによるランダム+エキソニモの調整

  • 「良い結果が出ても,出なくても,それは運であり,悪い結果しか見せられなかったとしてもそれは運命であり,縁がなかったということだ」と信じざるを得ず,そこはランダムを使う以上,受け入れなくてはいけないという,葛藤もあり,ランダムを使うが為に必要となる覚悟のようなものがあると考えた.

  • アート表現にはランダムを“積極的に”使え

DanmatsuMouse(2007)

物理的なマウスの破壊がカーソルを「ランダム」に動かしている(=座標(dot)の移動)ように見える.その状況をヒトが「断末魔」と解釈する.

Racial Dice(2017),I randomly love you / hate you(2018)

文字通りのランダムで,ヒトの解釈を誘発する.今回のプロジェクトの書籍につながるエモーショナルさがある

Click and Hold (series)(2019)

キャンバスにランダムに配置された点(dot)に打たれた釘が仮想世界と物理世界とを重力で切り結ぶ.今回のプロジェクトのランダムな点,線が描かれることで生じる解釈,NFTとのつながりにつながると思う.でも,エモーショナルの希薄さは初期作に通じる

CONNECT THE RANDOM DOTS(2021)

点(dot)が印刷されただけの本は初期作品のエモーショナルの希薄さが強調されているが,添えられたテキストがとてもエモーショナルで,点に「人間による解釈・意味付与・物語化」がなされている.点を結ぶことで,あらたな「解釈・意味付与・物語化」が生まれている.

購入者を抽選=ランダムで決めるというところに「覚悟」を感じるし,NFTだからページの所有権は然るべきところに落ち着くような気もする.そして,NFTによって結ばれた点=ヒトのつながりで異なる「解釈・意味付与・物語化」が生まれていくと思う.