CG論/コンピュータグラフィックス #02

 #02 CGとは

高尾俊介(takawo@konan-wu.ac.jp
甲南女子大学 文学部 メディア表現学科 講師

CGの歴史


CG:コンピュータグラフィックス(Computer Graphics)

  •  「コンピュータを利用してディスプレイに画像・映像を生成する」ための技術やそのようにして作られた制作物のこと
  • 略称はCG

CGの特性 (P.8)

  • 正確で高品位な画像
  • 手書きの直線や曲線とくらべて、正確な直線や曲線が描ける
  • 定規やコンパスで書くことができない関数曲線・自由曲線が描ける
  • 画像を編集出来る
  • 変形・追加・削除・移動・コピー・拡大縮小・回転・反転など
  • 視覚化のための表現
  • 特定の情報を抽出して表示(データビジュアライゼーション)
  • 人体モデルの内部の可視化など
  • 形式化・定型化された作業をコンピュータが補助できる
  • DTP(デスクトップ・パブリッシング)工業デザイン
  • 画像の伝送

CGの歴史 Part1. 1940-70年代前半(P.9)

  • 1940-60年代:米ソ冷戦
  • アメリカで軍事技術開発が盛んに行われ、その副産物としてインターネット・CGなど情報通信技術が誕生
  • SAGE(半自動式防空管制組織):レーダーに映った敵機を地対空ミサイルを発射するためのシステム、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の基本概念の登場
  • 機械の数値制御(Numerical Control):手動の機械をコンピュータが数値で制御して動かす
  • CAD:Computer Aided Design(コンピュータ支援によるデザイン)
  • CAM:Computer Aided Manufacturing(コンピュータ支援による製造技術)
  • ベトナム戦争(1960−75年)後、アメリカの財政が悪化したため、こういった技術の産業応用が加速
  • アイヴァン・サザーランドによるスケッチパッド:世界初のウィンドウ描画プログラム
  • アイヴァン・サザーランドによるHMD(ヘッドマウントディスプレイ)
  • それ以外にも3DCGに関する研究が進む
  • コンピュータの画面上でどのように3次元空間を表現するかということ

CGの歴史 Part1. 1940-70年代後半(P.9-10)

  • 1970年代後半〜1980年代:コンピュータの高性能化・小型化が進む