6 身体と空間(3) 速度とスケール Body and Space (3) Speed and Scale

建築ITコミュニケーションデザイン論 第6回

本江正茂 
  • 2020-06-17
 

Charles & Ray Eames "Powers of Ten" 1977

  • スケールの移動。宇宙のなかで、例外的に豊かな我々のスケール

西村佳哲ほか Yoshiaki Nishimura et al.『一日/A DAY』

  • 「最も強い生物時計のひとつ「日周期」をテーマとする」
  • 「太陽と潮汐、気象、バクテリア、植物、昆虫、動物たち、ヒトの身体、 人間社会を横断する11の映像」
  • 「一日を96秒で表現する、11のコマ落とし映像を横並びに同期投影。」

20世紀:速度への熱狂 20 century:  Enthusiasm for Speed

  • Stephen Kern スティーブン・カーン『時間の文化史』浅野敏夫訳、法政大学出版会、1993 
  • 大西洋横断競争
  • 懐中時計:「短い時間」への関心。時間厳守の感覚。
  • 自転車、自動車、最初の公道における速度制限=赤旗法が英国の自動車産業を抑制。
  • 電車・電気・電信・電話
  • 無線電信 1897 グリエルモ·マルコーニが事業化。タイタニックにも2台搭載。氷山の警告も受信していたが,無線電信士は一等乗客のための有料無線電信に集中していて氷山警報の受信を無視した。[シャリーン2013, p.73]
  • 大西洋横断電信ケーブル Cyrus West Field, 1858-66 [ブルームバーグ 2019]
  • 工場労働、フレデリック・テイラー「科学的管理」1911, Fordism, 「モダンタイムス」
  • Ford vs GM
  • マイブリッジの連続写真,デュシャン「階段を下りる裸体 No.2」1912
  • ストラビンスキー「春の祭典:聖なる踊り」1913
  • もっと速く/もっとゆっくり

鉄道旅行の歴史 The Railway Journey

  • Wolfgang Schivelbusch ヴォルフガング・シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史:19世紀における空間と時間の工業化』加藤二郎訳、法政大学出版局、1982
  • テクノロジーの導入による空間認識の変容という主題
  • 原動力の機械化,機械による新しい運動,カッサンドル,唱歌「汽車」
  • 鉄道の空間、鉄道の時間
  • 19C初期、時間の短縮=空間の収縮とだけ表現
  • 実は、空間の収縮と、空間の拡大の二重の現象。スプロールは鉄道にはじまる。
  • 時間と空間の抹殺,アウラの喪失,ヴェンヤミン
  • 標準時
  • 地方は独自の時間を失う。
  • 「標準時」は鉄道運行のために採用されたシステム。

時間、空間、地球の標準化。

  • 子午線:緯度経度、メートル法

情報デバイスによる時空感覚の変容

  • Light Field Camerra, Lytro, 2012

討議

現代における速度とスケールの変容はどこに起きているか。それは将来どのように評価されることになるだろうか?

参考文献

  • スティーブン・カーン『時間の文化史』浅野敏夫訳、法政大学出版会、1993
  • ヴォルフガング・シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史:19世紀における空間と時間の工業化 新装版』加藤二郎訳、法政大学出版局、2011
  • エリック·シャリーン『図説 世界史を変えた50の機械』柴田譲治訳、原書房、2013
  • フレデリック・W. テイラー『新訳 科学的管理法』有賀裕子訳、ダイヤモンド社、2009
  • R. バチェラー『フォーディズム』楠井敏朗他訳、日本経済新聞社、1998