デジタル表現演習 #09

選択範囲の作成と操作

高尾俊介(takawo@konan-wu.ac.jp)
甲南女子大学 文学部 メディア表現学科 講師

選択範囲の基本操作(P.212 / L9-1S01.jpg)


選択ツールを使って基本的な操作をしてみましょう。レッスンファイルを開きツールパネルで選択ツールを選びます。ドラッグして四角形を描きます。四角形の選択範囲が作成されます。

選択範囲の外側をクリックすると、選択を解除できます。続けてctrlキーを押しながらZキーを押して、選択解除を取り消します。

では、これから選択範囲を移動してみましょう。選択した範囲内にマウスカーソルを移動します。カーソルのアイコンが変わります。そのままドラッグして選択範囲を移動させます。画像に影響がないことを確認します。

次に、ツールパネルの「描画色と背景色を初期設定に戻す」をクリックして、カーソルを選択範囲の内側に合わせ、ctrlキーを押してください。カーソルのアイコンがハサミのような形になります。

そのままの状態でドラッグして移動させます。移動が完了したら、選択を解除します。

直前の作業取り消したい場合、Ctrl + Zキーを押して取り消します。複数の作業を取り消したい場合、ヒストリーパネルを表示させ、一番上の画像をクリックします。

選択範囲自体をぼかすことができます。ツールパネルで楕円形選択ツールを選びます。コントロールパネルでぼかしを10pxに設定して、ドラッグして選択範囲を作成します。
Ctrlキーを押しながらドラッグして移動させます。ぼかしがかかっていることを確認してください。

選択範囲が作成されてる状態でShiftキーを押しながら別の場所をドラッグします。選択範囲が作成されます。Altキーを押しながら選択範囲を削るようにドラッグして選択範囲を減らします。

さまざまな選択方法(P.214)

選択範囲の作成方法には、ドラッグで範囲を選択する方法以外にも、画像の中の色の差異から輪郭を抽出して選択するツールもあります。画像と目的に応じて最適な選択方法を使えるようになりましょう。

マグネットツールを使うと、画像の境界部分をドラッグするだけで自動的に選択範囲を作成できます。エッジがわかりやすい画像を選択するのに向いています。

自動選択ツールは、オプションバーで設定した「許容値」の範囲で、クリックした箇所と似た色のピクセルを選択します。「許容値」が大きいほど、選択対象となる色が増えます。逆に小さくなると選択対象の色が少なくなり、選択範囲が狭くなります。

クイック選択ツールは、ドラッグした箇所と似ている色の範囲を自動で選択できるツールです。ブラシのサイズを変更すれば細かい部分も選択できます。

色域指定コマンドを使うとクリックして選択した色と似た色域のピクセルを選択できます。色に応じてぼかした状態で選択されるため、選択した範囲の色調を変更する場合などに利用できます。

マグネット選択ツール(P.216 / L9-2S01.jpg)
レッスンファイルを開きます。ツールパネルでマグネット選択ツールを選び、レモンと背景の境界をクリックします。マウスボタンを放して境界線をなぞるようにマウスを動かすと、選択範囲のパスが作成されていきます。

線が意図したエリアからはみ出してしまった場合は、逸れた線のポイントがすべて消えるまでDeleteキーを押します。きれいになったら、再びドラッグを開始して始点までつなぎます。

開始点に戻ると、カーソルのアイコンが変わるので、そこでクリックすると選択範囲が作成されます。コピーとペーストを選ぶと、選択範囲で新しいレイヤーが作成されます。背景のレイヤーを非表示にして、レイヤー1にレモンだけがペーストされているのを確認してください。